TRPG小話:ダイスについて
TRPGでは,キャラクターの行動の成否などを判定する際によくダイス,つまりサイコロが用いられます.双六とか麻雀で使われるアレですね.
上のようなダイスは『6面ダイス』と呼ばれる,その名の通り面が6つあるダイスです.
しかし,TRPGで使われるサイコロは,このようなダイスだけではありません.
TRPGでは,遊ぶシステムや判定に応じて,色々な種類のダイスを使用します.
TRPGでよく使われるダイスをいくつか紹介しましょう.
『6面ダイス』
主な使用システム:ソード・ワールド,クトゥルフ,グランクレスト他
一般的に知られているようなダイスです.
当然一番メジャーでこのダイスを使うシステムも多いです.そのまま振れば1~6まで均等な確率で目が出ます.
TRPGで使用する場合は,2個振った合計値を参照することが多いです.2個振った合計値だと2~12の値が出ます.ちょっと数学的な話になりますが,期待値7を基準として,期待値から外れるほど出現する確率が少なくなります.(2と12は期待値7に比べて出る確率は6分の1)確率に偏りが出て,期待値付近の値が出やすいことによって判定前にある程度作戦が立てやすくなる訳です.(言葉で聞くとピンと来ませんが実際にやってみると実感します.)
また,1~3の出目が欲しい時には,6面ダイスを振って出た目を2で割った数(余り切り上げ)を使うことが多いです.
『4面ダイス』
主な使用システム:クトゥルフ
ちょっと変わった形の4面ダイスです.
初めて見たときは,数字の見方が分かりにくいですが,見えてる数字の中の下の数字(ちゃんと読める数字)が出目になります.画像では黄色が2,白は3,緑は4ですね.
判定で使われることはあまりありませんが,プレイヤーの中からランダムに1人選んだりする時によく使われたりします.(プレイヤーは4人の場合が多いため)
『10面ダイス』
主な使用システム:クトゥルフ,ダブルクロス,コード:レイヤード
おそらく,TRPGでは6面ダイスに次いでメジャーだと思います(個人的な印象です).単純に1~10の出目が欲しい時に使用する他,1~100の出目が欲しい時は10面ダイスを2つ振り,片方を10の位,もう片方を1の位として判定します.
『その他のダイス』
他にも色々なダイスがあります.上の画像は20面ダイスや8面ダイスですね.
TRPGでもあまり判定で使われることはありませんが,1個持っておくと意外な場面で役に立ったりします.
判定の表記方法について:
TRPGのリプレイを見ていると,このような会話を頻繁に目にします.
PL1「ゴブリンに剣で攻撃します」
GM「ゴブリンの回避値は4です.2d6で命中判定を行ってください.」
PL1「よーし,(コロコロ)…出目は8ですね.」
GM「命中です.ダメージロール1d4+3をお願いします」
PL1「(コロコロ)…出目は3なのでダメージは6です.」
この会話の中で,よく分からない表記がいくつかあったと思います.
2d6とか,1d4+3とかの部分ですね.
この表記は,どのダイスを何個振るか,ということを表しています.
dの前の数字が振る数,dの後ろの数字が振るダイスです.
上例の2d6ならば,『6面ダイスを2個振った合計』を出す,ということになります.
では,1d4+3ならどうでしょう?
1d4は,当然『4面ダイスを1つ振った値』ということになります.
後ろにくっついてる+3というのは固定値と呼ばれます.固定値は,ダイスを振った出目に直接足す数字です.今回ならば,4面ダイスを1個振って出た値に3を足した分が最終的なダメージになる,ということになります.
TRPGではよく使われる表記方法ですが,初めて見た人は戸惑うと思います.ぱっと見難しそうに見えますが,全然そんなことはないので,リプレイ動画を見たりする際の参考になれば幸いです.
最後に:
6面ダイスはともかく,その他のダイスは普通のお店ではなかなか売ってません.
売っているのは,カードショップやボードゲームショップなどの専門店が主です.(自分はイエサブで買いました)
とはいっても,今はamazon等の便利な通販サイトが充実しているので,揃えるのに苦労はしないはずです.値段もお手頃で1個100円前後のものが大半です.
最悪,携帯アプリでもこれらのダイスを振ってくれるアプリはありますが,やはり自分でダイスをコロコロ転がして一喜一憂するのがTRPGの醍醐味です.TRPGを始めるなら,ぜひマイダイスを揃えてみることをオススメします.