オリジナルシナリオ集:ダブルクロスシナリオ「シング・フォー・エブリバディ」

今回は,Amidaがよく一緒にTRPGを遊ぶ最内翔さんにシナリオを寄稿してもらいました.以前,TRPGのコンベンションでGMをした際に回したシナリオということです.

今月(11月)に大阪の高槻で開催されるTRPGのコンベンション「ゲーマーズ・スクエア」でコード:レイヤードのシナリオを回すらしいので,近くに住んでるTRPG民は行ってみてはいかがでしょうか(宣伝)

 

●シナリオ名
「シング フォー エブリバディ」

●GM名
最内翔

ハンドアウト・トレーラー類
・トレーラー
苦楽を分かち合う仲間であり、背中を預ける戦友であり、貴方の心の大部分を占める掛け替えのない人物。
その相棒の為に何が出来るのだろうか。
その相棒となら何が出来るのだろうか。
きっとそれは「何でも出来る」のだろう。
貴方達を繋ぐ「ロイス」がある限り。
貴方達を繋ぐ「ロイス」が、あり続けられる限り。

ダブルクロス the 3rd Edition
「シング フォー エブリバディ」

ダブルクロス
   それは、裏切りを意味する言葉


PC1
シナリオロイス:岡田紗千 推奨感情:P信頼/N嫌気
カヴァー/ワークス:高校生/UGNチルドレン
貴方はUGNチルドレンだ。
同じくチルドレンである岡田紗千とコンビを組んでから何年も経つ。
小さい頃からこの「非日常」にいたのでUGNの言う「日常を大切に」というのがイマイチ分からない。
だけどきっと側に彼女がいる事、それこそが貴方の「日常」なんだろうな。
そう、思っていた。

PC2 and PC3
シナリオロイス:ソウルスナッチャー 推奨感情:P執着/脅威
カヴァー/ワークス:指定なし/UGNエージェント
貴方達はUGN日本支部に所属するエージェントだ。
貴方達のコンビは向かうところ敵なし、全ての依頼を完遂させてきた。
次なる任務はソウルスナッチャーなるジャームの討伐らしい。
ま、どうせ俺達の敵では無いさ。

PC4 and PC5
シナリオロイス:長澤友理奈 推奨感情:P好奇心/N猜疑心
カヴァー/ワークス:指定なし/UGNチルドレンorエージェント
貴方はUGN背駒支部に務めるエージェントだ。
貴方達のコンビはこの支部では勿論、近隣の支部でも有名だ。
本部の連中にも引けをとらないつもりでいる。
今回の仕事は行方不明だったUGNエージェントの捜索だそうだ。
取り敢えず二人で喫茶店に行くことにした。

 


●レギュレーション
経験点150点で作成(初期作成+20)

使用ルルブ:
全て使用可
(ユニバーサルガーディアン、レネゲイズアージ、ヒューマンリレーション等もOK)

●対応人数
最少人数~最適人数~最大人数
4名~5名~5名

●その他申し送り事項
少しダブルクロスに慣れた人向けです。
「俺たちに敵う奴など、」「いるわけねぇな!」ってやりたい人カモン!
本編はわりと甘酸っぱいです。


PC1op HO1
紗千の支援を受けPC1が野良ジャームを討伐。
甲斐甲斐しく労ったあと、ジャームにはなりたくない。我を失って暴走するなんて嫌。自分の心で悩んだり、辛い思いをするのも含めて、それが幸せと思うんです。
なんでそんなことを言うのかって?秘密です♪

PC23op HO2
他の支部長からソウルスナッチャーの追跡を命じられる。
大変強力なオーヴァードのため気を付けろと忠告。
その後背駒市にいるとの情報を受け向かう
着いたら基本情報を渡すので連絡をくれとのこと

PC45op HO3
野良ジャームの討伐に向かうとそこには既に殺された野良ジャームと、光を纏った女性が居た。問いただそうとすると消えていく。

ミドル1
HO1 ご苦労様。少し二人で休んでおいで
HO2 連絡は来ています。こちらでも出来る限りの協力は致しましょう。
HO3 それはもしかすると行方不明になっていたUGNエージェントかもしれない。追跡を

で顔合わせ

ミドル2 HO2
郷田啓蔵についての基本情報
UGN6,9
・ソウルスナッチャーの異名を持つFHエージェント。
 何度殺しても死なない不死身のジャームらしい。ブラム・ストーカー。
・前任者が色々調べており情報を持っていそうだが、行方不明になっており、現在それ以上のことは分からない。

最近の目撃情報
UGN6
・夕方ごろの背駒市で目撃情報があるようだ。

2つを抜くとワーディングの気配

ミドル3 HO3
長澤友理奈について
UGN6.9
・プリズムプリズンの異名を持った優秀なUGNエージェント。オルクス*エンハイ
 現在行方不明になっており捜索を呼びかけている。
・最後に担当していた任務はソウルスナッチャーというジャームの討伐だったようだ。

長澤友理奈の動向
噂話6
商店街の方でそれらしき人を見たらしい。

両方抜くと件の商店街からワーディング

ミドル4
紗千からカラオケに誘われる。西野カナとか歌ってすっきりして時刻ば夕方。
外に出ると怪しい青年が現れる。
「いいね。気に入った。次の従僕は君にしよう。」

ミドル5 全員
4の続き 突如青年がワーディングを張り、一瞬の隙に紗千を拐う。
助けようとすると光の柱が目の前に立つ。そこには長澤の姿。

郷田「それとも助けに来るか?無駄な事だがな ふーははは!」
長澤「ま、すっぱり諦めなさいな」

情報収集
郷田について FH9 UGN12
元々は病気の老人だったが何故かブラムの血を輸血され覚醒。適性はあったがすぐジャーム化 FHに入る。
死にかけだった事から非常に死を恐れるジャームとなり、擬似的とはいえ不死であるオーヴァードを嫌う。
また衝動は加虐で、圧倒的優位から恐怖を味合わせるのを好む。

郷田討伐の前回の顛末 UGN9
長澤及び楢神の二名で郷田を追跡、追い詰めるも毎度倒しきれず。
そして何度目かの接触時楢神が郷田の眷属として操られるようになる。
詳しい経緯は不明だが長澤自ら楢神を殺し、後一撃で倒せる、というところで逃げられてしまったようだ。

郷田達の居場所 UGN.噂話 難易度6
市内のビルの一室がセーフハウスのようだ。
ビルに向かうと未判定の情報収集や購入判定が出来なくなります。

マスターシーン1
紗千「何をする気ですか?もしかして酷いことするんですか?エロ同人みたいに!」
郷田「こう見えて俺は実年齢80を超えているからな。君のようなガキに興味はない。長澤くんくらいなら大いに有りだがな?」
長澤「・・・」
郷田「いいねぇその顔。屈服させるとさぞ快感だろうが、約束だ。何もしないよ。」
郷田「それで紗千くん、一つ質問なんだが、君が一番怖いものとはなんだい?」
紗千「・・・」
郷田「だんまりか(ペロッ」
紗千「ひっ」
郷田「なるほど、若いねぇ。そんなにも彼のことが好きかい。」
紗千「ちがっ」
郷田「告白して振られたらどうしよう。もう一緒にタッグを組むことすら出来なくなるかもしれない。面倒な女だって嫌われるかも。」
紗千「先輩はそんな人じゃない!」
郷田「そう、そんな人じゃない。先輩は優しいから私を傷つけないように言葉を選んでくれるだろう。そんな迷惑をかけたくない・・・」
紗千「・・・」
郷田「ならいっそ、このまま、片思いのままでいいんじゃないか?そうさ、私は今の現状に満足している。告白なんてしたくない。」
紗千「したくない・・・」
郷田「むしろ彼に会うだけで色々考えてしまって怖い。他の人も皆無理矢理彼に会わせようとしてくるから怖い。怖い。怖い。怖い!」
紗千「怖い・・・」
郷田「可哀想に怯えてしまって。大丈夫、心配ないよ。私が守ってあげよう。そうだ、年寄りの言うことはちゃんと聞くべきだぞ?」
紗千「はい、ありがとうございます。」
郷田「どうした?元UGNエージェント。憤らないのかね?」
長澤「何とも。他人がどうなろうと知ったことじゃないわ。私はこの胸の空白を埋めてくれるものを探し続けるだけのジャームですもの。」
郷田「ふふふ、それで良い。それでこそ私の相棒だよ。ふふふ。」


ミドル6
PC達の前に長澤が現れる。
「まだあの女の子に執着しているの?無駄よ。彼女はもう郷田の眷属となった」
「貴方は彼女を殺せる?その覚悟も無いなら奴を倒すことは出来ないわ。」
「UGNには私はもうジャームだった。そしてソウルスナッチャーの仲間となった、そう伝えておくと良いわ。」
「もう知ってるんでしょう?私は大切な相棒を失った。その穴を埋めてくれる物を探すために生き続けないといけないの。宿敵であろうとなんだろうと、私を守ってくれる物なら利用するだけよ。」
「少なくともあの紗千って子がどうなろうと知ったことでは無いわ。」
「とにかくもう諦めてくださいな。じゃあね。」

郷田の能力について UGNorレネゲイド知識12
鮮赤の牙、及び自身のDロイスソウルスナッチャーにより眷属となったオーバードのロイスを強制的に恐怖へ変えタイタス化させ、そのタイタス昇華の効果を郷田自身が使用することが出来る。即ち現在長澤のロイスを用い、戦闘不能解除、及びバステ回復なのども可能となっている。ここに不滅の妄執も込。
ただし代償として眷属の暴走状態が前提となっており、また眷属の受けたダメージの半分がHPダメージとして郷田自身にフィードバックされる。

岡田紗千 噂話7
PC1の相棒であるUGNチルドレン。16歳。ハヌマーンピュア
歌を得意としており、最近の流行りは西野カナ
戦闘スタイルとしては主に癒やしの歌やエンジェルボイスによる支援。
本人は隠しているつもりだが、PC1をとても慕っているようである。
最近友人達に告白するように進められているが怖気づいて言い出せずにいる。
彼女が一番恐れていることはまず間違いなく「その返答」だろう。

ミドル7
ビルへ向かうがその部屋には居ない。知覚orRC7で屋上にいるのが分かる。
「やぁ待っていたよ。UGN諸君。是非とも私を倒してみてくれたまえ。ここにいる紗千くんを殺せるというのならな!」
「1R目の行動は放棄してやろう。ほら、どうした?ここで与えたダメージはクライマックスにも多少引き継がれるぞ?」
ここでズバリ告白に対する返事とかしたらそのままクライマックスでOK
2R目に入ると郷田が動こうとするが、その前にPC達全員が飛ばされる。
郷田「何故邪魔をする?」
長澤「まぁまぁ見ててくださいな。余興ですよ。もう少しいたぶってやりましょう。」


ミドル8
飛ばされた先は光輝く異空間。暴食の胃袋の演出。
「もう逃さないから。」
PTがHO別に3分され、それぞれに困難が与えられる。
タッグの得意な分野の判定を求める

HO2.3
火力PT 合計100点ダメ(範囲なら1.5倍)
達成値PT 達成値40以上
防御PT 40点ダメが一回ずつ 合計ダメ50
その他臨機応変に

HO1
こちらは戦闘ではない。以下のシーンの映像を見ることになる。
(ピカーと光が炸裂して、そこには倒れてる男性の姿と、泣きそうな顔の長澤)
郷田「貴様、本当に相棒を殺しよったか・・・」
長澤「放っておいたら結局ジャームになってしまう。それくらいなら私に殺されてでも、任務を完遂して欲しい。彼はそういう人なのよ・・・!」
郷田「くっくっく、お遊びはここまでだ。さらばだ!ぬっ!?」
楢神「あはは、皮肉だね。自分が殺されて始めて吹っ切る事が出来るなんて。」
長澤「聡くん!?」
楢神「ずっと、僕は君を失うのが怖かったんだ。その恐怖に囚われてた。でも君の言う通りだ。もし君を失ってしまったら、それはとても恐ろしいことだけど、それでも君の分まで生き続けないといけないんだ。そう気付けたら急にこの呪縛を振り切ることが出来たんだ。」
長澤「じゃ、じゃあ!」
楢神「ううん。もう僕は帰れない。だから、せめてこいつも一緒に連れて行ってやる。友理奈、生きて。」
そう言うと楢神は自爆(ウルトラボンバー)、逃げきれなかった郷田も爆発するが生き返る。
郷田「き、貴様ら・・・ 後で必ず殺してやる!」
それでも逃げ切る郷田、逃がしてしまった長澤は泣き崩れる。
そして砕け散った楢神の肉片を拾い、喰らった所で現実に戻ってくる。

特に何かが襲ってくるわけでもなく先へ進める。
まとめると恐怖の原因を解除すれば、今回だとされてもないけど告白に答えてさえしまえば眷族化は解けるよというはなし


クライマックス
勝利条件:郷田の撃退

郷田、長澤、紗千が同一エンゲージ。PC達のエンゲージとも5m
郷田はダメージ軽減が最大25ある上に回復エフェクト大量、一度復活も出来る。
また眷属がいる状態で戦闘不能になるor完封レベルのデバフをくらうと紗千のロイスを使って解除する。

長澤は基本攻撃は紗千に庇わせて凌ぐ。
盾が居なくなるとわりとすぐ死ぬ。
一度だけシャッフル可
基本的に複数人固まってるエンゲージに攻撃

紗千はPC1のMJを使って説得、というか答えれば眷属化解除
PL達の指示に従う。

特殊ギミック
郷田 Eロイス:サディスティック10
   オープンペイン 長澤のダメ+3D
長澤 Eロイス:暴食の胃袋 CU1dダメ 長澤へは命中-2d
      Dロイス:調和者 浸食率やばそうな人のエフェクト一つ肩代わり
紗千 MJ ダイス+6 クリ値-1 HP4d+3回復orエフェクト無し攻撃5dダメ4
   AT ダイス+4orダメ9d軽減
   3-(殺した回数+敵で使った回数)(最大2)回ダメ無効

 

 


一回目の戦闘不能
「くっ、やはり眷属がいないと分が悪いな・・・」
「いえ、今回は私が居ます。こんな雑魚どもに引く必要はないです。」
「それもそうか 手間をかけさせおって・・・」


郷田が二回目の戦闘不能になると蘇生復活で復活。
加速する刻IIで瞬間退場をして逃げようとするが、長澤の領域内なので逃げきれず元の場所に戻ってきてしまう。
長澤は飢えたる魂で取得したウルトラボンバーで郷田共々爆死。
「全ては聡のため(エブリシング フォー バディ)」

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ED適当

 

長澤の行動原理
郷田を殺しきることだけが目的。
自分一人では勝てない+すぐ逃げられるので敢えて郷田の側にいることで逃げるのを阻止し、逃げても逃さないように暴食の胃袋で自分の領域内に閉じ込めた。